【書評】うーん。難しい問題だ。「健康で文化的な最低限度の生活」 柏木ハルコ

こんにちは。ぴよちゃんです。

 

本日の書評はマンガです。
健康で文化的な最低限度の生活 1」 柏木ハルコさんです。

あちこちで話題になってる本ですね。

 

私も、生活保護には偏見を持ってました

ここ近年、生活保護の不正受給が取り沙汰されています。
他にも、年金より生活保護費のほうがもらえるお金が多かったりなど、おかしなことが多々。

私の友人には、役所で生活保護を担当している人や薬剤師がいます。
彼女たちから生活保護に関する話を聞いて、ますます偏見を持つようになっていました。
もちろん守秘義務に反するようなことは聞いていませんよ。

私が将来もらえるだろう年金と生活保護費を比較しても、どうやら実質的には生活保護の方が多いみたいですし……。
数字だけ見ていると「年金払ってない人の方がたくさんもらえるなんておかしくない?」と思ってしまうわけです。

 

人それぞれ、貧困に陥る原因はちがう

新卒の「義経えみる」は、生活保護を扱う福祉事務所に配属されます。

配属早々、えみるの担当した人が自殺してしまったり、「今月の保護費が減っているのはどういうことだ」と怒鳴り込まれたり……。
もともと空気が読めない自分にもどかしさを感じていたえみるは、うまく対応できず落ち込むことの連続。

失敗を重ねながらも、福祉事務所に来る人の対応をしたり、家庭訪問をしたり。
同じ生活保護受給者といっても、人によって貧困に陥った原因も、就労への意欲もぜんぜん違うということに気づいていきます。

過去の借金。夫のDV。心の病気。家族関係のゆがみ……。

中には「昔は年収何千万もあって豪遊してたけど~」なんて、「こんな人まで助けないといけないのか」という例も出てきますが……。
生活保護とは「現在の困窮だけを見て、過去の事を問う制度ではない」のだそうです。

 

貧困は根が深い

生活保護を受ける人はそうじて、「働けばいい」で済むほど単純な状況でない場合が多い。

就労以前に心身の病気をなんとかしないといけなかったり、親族との関係が複雑だったり。
かならずと言っていいほど、他の問題が複雑に絡んでいます

以前に読んだ「ゆがみちゃん」みたいに親が「毒親」の場合は、親族に金銭援助をしてもらうことで、逆に状況が悪くなってしまうだろうし。
【書評】「もしかしてうちはおかしい?」と思ったら読んでみて。 「ゆがみちゃん」 原わた

そういう、不幸な生い立ちの人こそ、心に病を抱えて貧困に陥る可能性も高い。

そして知識不足のために貧困を抜け出せず苦しんでいる人もいる。
法テラスに相談できることを知らず、食べるものも食べずに保護費から過去の借金を返していたり……。

こういう、複雑な問題を一つずつときほぐし、解決にむかってしかるべき策を考えていく
生活保護のケースワーカーは、「書類にハンコ押して終わり」ではなく、知識と経験を総動員して、相手に寄り添っていかなければならない。

かといって、相手に感情移入しすぎてもダメ。
生活の最後の砦だからこそ、ドライに切り捨てるわけにもいかない。

杓子定規に「早く働いて生活保護を抜け出せ」では済まないところが、ケースワーカーの難しさですね。

 

保護費の方が多くても、自力で生活したほうがいい

上に「年金より生活保護の方がたくさんもらえる」と書きましたが、でもわが家が「年金払うのをやめて、老後は生活保護をもらおう」とは思いません。

万が一の時にはお世話になるかもしれませんよ。
でも、できる限り自力で生活したいと思っています。

売れるものは売って、貯蓄も尽きて……という状態。
たとえ毎月生活保護費が入ってきたとしても、そうとう不安だろうな、と思います。
それに、自分の好きには生きられない感じがして、とても窮屈だろうな、と。

年金ではもらえるお金は少ないかもしれないけれど。
自分のお金で好きなように暮らせるというのは、精神的にとても自由ですからね。

このマンガ、2巻まで出ているようですね。
1巻は熱血新人ケースワーカーが、夫のDVから逃げ出したお母さんを叱咤激励しすぎるところで終わっていますが……。
このお母さん、どうなっちゃうのかな。

 

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