こんにちは。ぴよちゃんです。
ゆみちんさんからバトンが回ってきました~。
ふむふむ。待機児童について意見を、ということですね。
興味のある分野なので、私も参加してみまーす。
「預けられればどこでもいい」って訳じゃない
この「待機児童ゼロチャレンジ」。
川崎市の双子のパパさんが始めた企画だそうです。→■
「待機児童ゼロ達成」と公言している川崎市ですが、とても保育園にはいれそうもない。
こんな状態なのに、なぜ「待機児童ゼロ達成」なんだ、と。
川崎のお隣の横浜市も、「待機児童ゼロ達成」といっていますね。
どちらの市も、無認可保育園やら保育ママやら、いろいろな保育サービスを含めての「待機児童ゼロ」。
行政の立場からしたら、数字上は「待機児童ゼロ達成」ではあります。
(「今から職探ししたい」って人もカウントされてないしね……)
一方、保護者の立場からみると。
やっぱりわが子をいい環境の保育園に入れたいものです。
質のいい園舎、園庭。
質のいい保育士。
質のいい給食。
これらをなるべく低価格で。
「わがまま言うんじゃない」という人もいるかもしれませんが……。
でも、「無認可保育園で乳児死亡」なんてニュースを見たら心配になりますよ。
たくさんの優秀な保育士さんが見守るオープンな保育園で、のびのび子どもらしく生活してほしい。
子どもの安全。健やかな成長。それは親として当然の希望です。
これらをかなえるとしたら、やっぱり選択肢は「認可保育園」ですよね。
できれば公立で、しかも通いやすい場所がいいに決まっています。
ところが、公立認可保育園は争奪戦で、なかなか入園が難しい。
私が問題だと思うところ、そして解決法を、
「場所」
「保育士」
「保護者」
この三つに分けて考えてみようと思います。
【場所】首都圏に新築マンション建てすぎ!!
うちも、その「首都圏の新築マンション」に入居したクチなので、偉そうなことは言えませんが。
横浜、川崎だけでなく首都圏全体が、マンション建てすぎなんです。
うちの周りもバカスカでかいマンションが建っていて、保育園どころか小学校までパンクしています。
そりゃ、待機児童問題も解決しませんって。
行政も、人口流入やそれにともなう税収UPなどを考えて、マンション建設にOKを出しているのだと思います。
それなら、セットで幼稚園、保育園(さらには介護施設や病院)のことも考えないと。
保育園の待機児童は、こうやってたびたび問題として取り上げられます。
でも、首都圏の幼稚園事情だってひどいものですよ?
名門ではない普通の幼稚園だって、幼稚園浪人しないかハラハラですからね。
うちの周辺は私立幼稚園しかありません。
公立じゃないからか、「義務教育じゃないし、そっちでなんとかして」って感じで幼稚園まかせ。
人口増えたからって、新しい幼稚園はできないし。(保育園は建ててくれるけど)
2、3歳児のママたちは「全部落ちたらどうしよう」と暗い顔をしています。
……おっと。
保育園の待機児童の話なのに、つい私的なグチを書いちまったぜ。
とにかく、マンション建てて人口流入をもくろむなら、保育施設や介護施設のこともセットで考えてね、ってことで。
【場所】こども園はどうか
一時期、待機児童解消の切り札として、「こども園」が話題になりました。
幼稚園の教育的な面&保育園の長時間保育のいいとこ取り。
幼稚園は定員割れしてるし、保育園は定員オーバーだから一石何鳥にもなるね、って感じで。
しかし。
定員割れしているのは地方の幼稚園。
定員オーバーしているのは首都圏の保育園なのです。
まさか、東京に住んでいる人が長野や新潟のこども園に預けられる訳じゃなし。
では、首都圏の幼稚園をこども園にして、待機児童を受け入れればいいではないか。
それが、そう簡単にはいかないんですよね。
上にも書きましたが、首都圏の幼稚園はもともと席取り合戦なんです。
この上、保育園の子まで預かれるわけがない。
「定員を増やせ」といっても、土地がないから狭い園ばかり。
空き教室もないし、園舎なんて増築できません。
高層化したり園庭がなくなったりで劣悪な環境になっちゃう。
0~2歳児を受け入れたら、3歳になったとき、幼稚園の子たちの枠がなくなっちゃいますしね。
そもそも、メリットとしてあげられる「幼稚園教育」とはなんでしょうか。
・算数や英語、漢字のお勉強
・工作や歌の指導
・体力作り
・レベルの高い運動会やお遊戯会
・規則正しい集団行動
ってかんじですかね?(うちの園はお勉強は力入れてないけど)
でも、こういう「幼稚園らしさ」というのは、
・保護者の多大な協力
・園児のほとんどが9時に登園して、2~3時に降園する
これがないと成り立ちません。
うちは、体力作りに力を入れている幼稚園なんですが、それを例にとると……。
うちの園は年間10回くらい、園外保育にいきます。
年少さんでも片道3~4㎞を歩き、現地でガッツリ遊んで、また3~4㎞を歩いて帰ってくるのです。
これは「2時になったら家に帰ってゆっくり休むことができる」というのが前提だからこそできること。
6時、7時まで家に帰れない子にはちょっとキツいですよね。
お遊戯会もすごくかわいい衣装でダンス・劇をします。
これも2時に子どもが帰ったあと、先生たちが作ってくれるのです。
6時や7時まで子どもを預かっていたら、先生たちは衣装なんて作れません。
先生が作らず、保護者が作る園も多いですね。
でも、仕事をしていないママにこういう雑務が集中すれば、保護者の仲がギスギスします。
業務をスリム化してすべて職員でなんとかせよ、というなら「幼稚園らしさ」はなくなります。
以上のことから、こども園は待機児童解消の切り札にはならないのです。
【保育士】給料が低くて長時間労働だから離職率が高い
介護職同様、保育士さんってお給料があまり高くありません。
「若いうちに離職してしまうから、平均給与が低いのだ」というご意見をいただいたこともあります。
でも、やっぱり仕事の負担に対して、給料や待遇が悪いから、離職せざるを得ないんでしょう。
先日、「家事ハラスメント」の本当の意味を知って驚いたのですが……。
本調査では、妻による夫の家事へのダメ出しを「家事ハラ」と呼んでいますが、実は「家事ハラスメント」という言葉の生みの親は別にいます。そして、その本来の意味はこの調査とは全く逆です。
「家事ハラスメント」という言葉の生みの親は元朝日新聞編集委員で和光大学教授の竹信三恵子さん。竹信さんは著書『家事労働ハラスメント』(岩波新書)で、家事育児介護などの家庭責任が不当に過小評価されていること、こうした責任を主に女性が担っているにも関わらず、その責任や負担があたかも「ないもの」のように扱われる問題を描いています。(こちらの記事から引用)
これと同じことが、保育士や介護士にも言えるのではないでしょうか。
主婦がやっている育児など、ほとんど負担はない。
愛情さえあれば、誰でもすぐにできる。
↓
だから、保育士もたいした仕事じゃない。
↓
たいした仕事じゃないから給料は低くていい。
聖職なのだから、金など求めず愛情だけでやるべきだ。
世間では、こんな考えがあるんじゃないかと思います。
そんなことを思ってるヤツの家に夜中3時間おきにイタ電かけてやりたいですね。
負担なしどころか、育児中は夜も眠れんしご飯も落ち着いて食べられんっちゅーの。
家庭での育児同様、保育士の仕事はスキルがいる大変な仕事です。
それを、名誉面でも給料面でも評価してあげてほしいな、と思います。
学校の先生は給料も待遇もいいから、結婚・出産しても働き続ける方が多い。
学校の先生に対してできるのだから、保育士さんにもいい待遇は与えられるはず。
保育士さんの仕事は、もっと評価されるべきだと思います。
【保護者】そもそも預けて働かないといけないの?
上の「家事ハラ」ひとつとってもそうですが、仕事をしていない専業主婦に対する世間の風当たりは強いです。
幼稚園のママ友とも「そろそろパートくらいしないとねえ」なんて話がよく出ます。
仕事をしてお金を稼いでいないと「輝いていない」的な空気があるんですよねえ。
安倍首相のいう「一億総活躍」も、「女性も仕事して稼げ」っていう方向で語られがちですし。
本当は「介護も育児も立派な仕事」と認める方向での「一億総活躍」になってほしいものですけど。
「夫婦で仕事をしないと家計が破綻してしまう」というお宅もあるでしょう。
でも、少しの節約でなんとかなりそうな家は、「保育園を使ってまで働かなくてもいい」という選択もあるのです。
経済的にそんなに困っていない人が本当に必要な人に保育園枠を譲ることで、待機児童問題もちょっとはマシになるんじゃないかな、と。
これ、反発されるから、あんまり声を大にしては言いにくいんですけどね。
そもそも
「お金を稼いでいる=素晴らしい人」
「お金を稼いでいない=社会のお荷物」
っていう図式がおかしいんです。
幼稚園協会の父母大会で聞いた話ですが、
保育園児一人に使われる税金が年間平均120万円(?)なのに対し、幼稚園児は12万円(?)なんだとか。
(すいません、ソースが見つからなかったので数字はうろ覚えですが、一桁ちがってたのは確か)
「税金を使ってない」ということだけでも、立派な社会貢献です。
家庭での育児に対しても、立派な仕事だという「名誉」を与えて欲しいのです。
そうすれば、ムリに「輝きたい」と保育園を利用する人も減るのではないでしょうか。
待機児童問題解消のためにやるべきこと(長期的視野編)
まず国がやるべきこと。
1.さっさと省庁を地方に移転して、人口の分散をはかる。
省庁が地方に行けば、企業も地方に分散。
人口も分散します。
首都圏にバンバンマンションを建てる必要もなくなります。
首都圏の待機児童も、地方の定員割れも解消。
2.小学生からの家庭科教育
「家事ハラスメント」をなくす教育をする。
男子にも女子にも
「家事育児は自分でやるべきもの。健康なくせに、家事育児ができないのは一人前の人間ではない。身の回りのことを自分でできないのは恥ずかしいことだ」
という意識を徹底的に植え付ける。(もちろん、病気や障害などのある場合を除く)
「家事ハラ」がなくなれば、家事育児をになう主婦の地位や名誉も向上。
「輝かなければ」とムリに就職する人が減り、保育園の枠にも余裕が。
共働き家庭は男性も平等に家事をするようになり、女性はより働きやすく。
「育児」同様、「保育」の仕事も高く評価され、保育士さんの待遇も向上。
離職する人が減り、保育士不足も解消。
次に自治体がやること
1.人口流入の計画を立てるなら、保育施設、介護施設もセットで考える
目先の税収ばかり気にしていてはダメ。
○戸以上のマンションを建てるなら、敷地内に必ず認可保育園を建てる、とか。
なにか対策が必要です。
2.保育士の待遇の向上
保育士を増やすために「無資格者でもいい」という方向にいく自治体(国か?)もあるようですが。
保護者からしてみれば、ちゃんとしたプロじゃないと安心できません。
「無資格者でいい」っていうのも、保育を軽く見た「家事ハラ」の延長ですよね。
そして、民間企業や保護者。
1.ムリに働かなくていい
本当に困っている人に保育園枠を譲る。
世間も「稼いでいない人は社会のお荷物」的な考えはやめて、家事育児介護を立派な仕事として認めること。
2.なるべく再就職しやすいように
保育園にいれてツライ思いをしてまで仕事を続けるのは、「一度やめたら戻れない」という恐怖があるからです。
育児期間中離職しても、また再就職しやすい企業が増えれば、安心して育児に没頭できると思うんですよね。
会社や職場の同僚としても、「子どもが熱だしました」としょっちゅう休まれるよりは、子どもが大きくなってから戻ってきてもらった方がメリットがあるのではないかな、と思います。
男女ともに再就職しやすくなるといいですね。
3.リモート勤務を導入
こんなにインターネットが発達してるんだから、在宅勤務や地方居住でもいいじゃないですか。
そうすれば、待機児童でいっぱいの首都圏に住まなくてもいいし。
待機児童問題解消のためにやるべきこと(短期的対策編)
以前の記事にも書きましたが。
→子どもを育てやすい社会にするために。一石何鳥にもなる方法を考えた!
中学や高校の空き教室に、保育園を作るのです。
新しい設備投資をしなくていいので、すぐにたくさんの待機児童を受け入れられます。
さらに。
中高生のそばに常に小さい子がいる状態を作れるので、小さい子に対する免疫ができます。
将来、自分が子どもを持ったときにうろたえずに済むので、一石二鳥なのではないでしょうか。
短期的対策と同時に、長期的な対策にもなりますね。
おわり
以上。
もうすぐ子どもが全員小学生になる、幼稚園ママの視点で記事を書いてみました。
いやー。思わず力が入って、長々とした記事を書いてしまった。
これ、読んでくれる人はいるんだろうか……。
最後に、この「待機児童ゼロチャレンジ」について。
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- ブログなどの記事を発信する媒体を持っていれば誰でも参加できます
- 「待機児童」について思うこと、経験談、対策、喜怒哀楽、その他諸々を記事にする(ご自身のブログ等で)
- 記事のタイトルに「#taikijidou0challenge」を入れて、このチャレンジだとわかるようにする
- Twitterでハッシュタグをつけてシェアする
- 自分が「待機児童」について考えを発表して欲しい人を2名指名する
※どうしても次に回す人がいない場合は、そこで止まっても大丈夫ですよ^^;
※でもできれば回してくれると嬉しいです
ということですよ。
2人指名を、ということですが。
誰か書いてぇ~(笑)
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