【書評】諦める力~勝てないのは努力が足りないからじゃない

こんにちは。ぴよちゃん(マノヒロミ)です。

野口みずき選手が引退を表明しましたね。

 

 

そうなんです。
書評を書きたいなと思って、為末大さんの「諦める力 〈勝てないのは努力が足りないからじゃない〉」をちょうど読んでたので、とても思うところがありました。

 

野口さんが自分の競技人生に満足していればいいな

野口さんは37歳。
アテネオリンピックで金メダルを取ったという輝かしい実績があります。
が、一方、オリンピック後はケガや不振に苦しんだそう。

 

アテネから12年。長い間彼女を走らせていたものは何だったのだろう。

 

彼女自身が納得している競技人生なら、それはすばらしいことだな、と思います。

 

でも。
「金メダリストとして結果を出さなければ」という自分に対するプレッシャー。
他人の「応援しています」「がんばってください」というエール。
それらのために走り続けたのだとしたら……。

 

それは、苦しい12年だったでしょう。

 

「諦める」ことは逃げることではない

「諦める」というと、日本ではネガティブなイメージをもたれがち。

でも、そもそも「諦める」というのは「明らめる」、すなわち物事の真理や道理をあきらかにしてよく見極めることなのだそうです。

 

為末さんは花形競技の100メートルでは自分に勝ち目はないと「明らめ」、400メートルハードルに転向した方。
「勝つ」ということが目的であって、競技種目は「手段」に過ぎない、と「手段」のほうを諦めたのです。

 

自分の実力と適性を見極め、「勝つ」という目的をしっかり定めたからこその選択ですね。

 

最近読んだこちらの本にも同じようなことが書かれていました。

努力をする以前に、自分に向いているのは何かを見極め、自分が勝てるフィールドで努力をする。
努力ではどうにもならないフィールドで戦おうとしない。
ということが、どちらの本にも書かれていました。

 

為末さんは、「自分のレベルや適性を知るには、全力で勝負してみることが大事だ」と書いています。
手を抜いた状態では、自分はそれに向いているのか、自分の限界がどこなのかすらわからないですからね。

 

負け戦はしないけれど、戦いはやめない。

 

ムダな「努力(負け戦)」をしがちな日本人は、もっとしたたかになった方がいいのかもしれません。

 

そもそも勝ちとは何なのか

この「勝ち」というのも何を指すのかがわからない。
オリンピックで金メダルを取ることなのか。
世界選手権なのか。日本でトップになればいいのか。

 

アスリートでなくても、普通の人でも同じことですね。

 

資産が何億にもなったら「勝ち」なのか。
世界中の人に感謝される人物になれば「勝ち」なのか。
美女やイケメンと結婚できれば「勝ち」なのか。
貧乏でも家族と笑って過ごすことが「勝ち」なのか。

 

自分が何を一番大切にして生きていきたいのか。
それを、他人軸ではなく自分の目で見極めるのが大切です。

 

「努力すればなんとかなる」と思わない

アスリートの中には
「これまでがんばってきたのだから」
「もっと努力すれば報われるのでは」
周囲に励まされたり自分でそう思ったりして、ずるずると競技を続けてしまう人が多くいるのだそうです。

 

30代中盤まで競技を続けたため、成績も残せず普通の就職もできなくなった、ということが多々あるのだとか。
20代の途中で「自分の限界はここだ」と諦め別の道を進んでいれば、生活に困ることはなかったのに……。
(ちょっとこのあたり、野口さんが心配ではあります)

 

日本のスポーツ界は
「諦めるな」
「努力すれば必ず結果が出る」
と、若者を鼓舞しがち。

 

でも、
「君には才能がない」
「別の道に行った方がいい」
そうはっきり若者に伝える指導者も必要なのでは、と為末さんはおっしゃっています。

 

こんなことを書くとたたかれるかもしれませんが、私は浅田真央選手も心配です。

 

もちろん、才能もスター性もある選手ですが、体のピークはもう過ぎてしまった。
一生懸命がんばる姿もすばらしいけれど、別の道もあるのではないかな、と思ってしまいます。

 

もし、ファンの期待する「スポーツの美学」ためにがんばっているのだとしたら……。
浅田選手には自分の幸せを考えて、今後のことを決め
て欲しいな、と思います。

 

人生はトレードオフ

人生とは可能性を減らしていく過程である。
人は何かを選んだら何かを捨てなければならない。

 

この本にはこのようなことが書いてありましたが、本当にその通りですね。

 

無数に広がる可能性の中から「何者かになる」ということは、「そのほかの選択肢を捨てなければならない」ということでもある。

「何かを選択する」ということは、「何かを捨てる」のと表裏一体なのです。

 

人間、すべての物事を抱えることはできない。

 

男女雇用機会均等法くらいから、特に女性は
「キャリアも、結婚も、家族も、子どもも、女としての魅力も」
と、すべてを持とうとして行き詰まっています。

 

女性自身も世の中も「すべてを持つ」ことを求めすぎなのです。

 

人生はトレードオフ。

 

自分の人生で何を大事にして何を捨てるか。
自分にとっての「勝ち」とは何なのか。
勝つためにはどのフィールドで戦うのか。
自分が勝てるのはどんな方法なのか。

 

他人軸ではなく、自分でしっかりと考えなければならないですね。

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